普通の人にならない
僕は、特別な人になりたいと思っていた。
その一方、普通の人を満たしていなければはならないと思っていた。
その為に、普通の人が出来ることが出来なくてはと考え、普通の人が知っていることは知っていなくてはと考えていた。
それにはまず、今のこの病気や障害やらを治さねばならないと考えていた。
何かきっかけがあれば一瞬で治ると思っていた。
何かきっかけがあれば何でも出来るようになれるとも思っていた。
でも、実際に何かをする勇気をどうしても奮えなかった。
何故か、やる気になれなかった。
それで、執着的に内省反省瞑想的なことをとにかく毎日してきた。
それをして自分を直そうとして、治ったら何かをしようと考えていたのだろう。
勇気を奮えないから努力することに逃げ込んでいたのかもしれない。
そういう日々を25年くらい続けてきた。
そして最近になって、おそらくは治らないと悟った。
勇気を奮って何かにチャレンジして失敗していれば、もっと早くこのことに気付けたのかもしれなかった。
そう考えると痛恨だが僕の人格形成上、何かをしようとするとそれをしなければならない、という状態になってしまうから、心の底ではそういうことをしたくなかったのだと思う。
僕には普通の人になる能力もなければ、
普通の人になりたいとも思ってもなく、
普通の人になる必要もないと気づいた。
ただ、自分らしく在ればいい。
だか、その自分らしい、というものがわからない。
本当に自分らしく生きたことがないからだ。
無理に考えると、本当の自分ではない何かになろうとしてしまう。
とりあえず、無理に内省反省瞑想等をして直そうとしたり、何かになろうとするのをやめようと思う。
特別な人にも普通の人にもならなくていい。目指さなくていい。
自分は、何も出来ない駄目駄目人間だということを受け入れよう。
今は何もしない。出来ない。
今はそれでいい。
今はそれが自分らしい。
そのままでいい。
何者にもならなくていい。